籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

「お前がここへきたとき、そう決めたから」


それって、…どういう意味?

十座に仕えるRULERの副総長として、妃候補であるわたしを守るということ…?


玲のその言葉の意図が、今のわたしにはわからなかった。


「…いや。そもそも、…っと…から…う…めて…から」


ちょうど真横をダンプカーが通りすぎ、玲の声を踏み荒らしていく。


「…ごめん、聞こえなかった。今なんて?」

「聞こえなかったのならべつにいい。たいした話でもないし、二度言うことでもない」


そう言って、玲は運転に集中した。


さっきの玲の声…、聞こえなかった。

でも、まったく聞こえなかったわけではなく、…聞き取りづらかっただけ。


本当は、かすかに聞こえていた。


『…いや。そもそも』

のあとに続いた言葉は――。