籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

「それは無理だよ」


わたしは、きゅっと唇を噛む。


「もしお兄ちゃんが目を覚まして、そのときRISEがなくなってたら…きっと悲しむと思うから。それまではだれになんと思われようと、わたしがRISEを守ってみせる」


だからわたしは、こんなことで折れてなんかいられない。


「…そういえば、玲」

「なんだ?」

「どうしてさっき…、わたしを助けてくれたの?下手したら、玲が車にひかれていたかもしれないのに…」


わたしは、玲の背中に抱きつきながら玲の顔を見上げる。

玲は前を向いて、運転したままなにも話さない。


…聞こえなかったのかな。

それとも――。


「俺の命にかえても、必ずお前を守ってやる」


バイクのエンジン音と風の音がちょうど途切れたそのとき、そんな声が耳に響いた。