籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

いつもは、“お前”か“こいつ”なのに。


聞き間違い…じゃないよね?

…もう呼んでくれないのかな。


“美鳥”って。



* * *



風を切って走る玲のバイク。


「なあ」


前を向いて運転する玲が、わたしに声をかけた。


「なに?」

「…あんなことを言われても、それでもお前はまだRISEを守りたいと思うのか?」


その言葉に、わたしの胸がチクッと痛む。


わたしは、わたしが妃候補として十座のそばにいることでRISEを守ってきたつもりだった。

だけど、雅人くんたちにあんな言い方をされた今では、それはわたしのただの自己満足だったのかとさえ思えてくる。


「お前がRULERから逃げないのは、RISEのことがあるからだろう?」

「そう…だけど」

「もう、お前がいた頃のRISEじゃない。だったら、RISEは捨てて――」