籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

それを見ていたもう1人が、ニヤリと口角を上げてわたしに顔を近づける。


「あーあー。もしかして、ケガさせちゃったんじゃない?」

「ケガだなんてっ…。ただ勝手に尻もちをついただけでしょ…!?」

「てめぇ、ケガさせておいて人のせいかよ!?」

「そうだよ!どう責任取ってくれんだよ!?」


怒鳴り声を上げて、わたしに詰め寄ってくる2人の男。

わたしは壁際に追いやられる。


この路地は、もともと人通りが少ない場所。

たまに人とすれ違う程度で、タイミングが悪いことに、今はだれ一人として通行人がいない。


この辺りであれば『RISE』の名前を出せば、大抵の不良やチンピラは尻尾を巻いて逃げていく。

わたしが『RISEの姫』だと知ったら、きっとこの2人も顔を真っ青にすることだろう。


だけど、できることならRISEの名前を利用するようなことはしたくない。