籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

玲の言葉に、雅人くんは気まずそうに下を向く。


『姫狩りの標的であるRISEの姫を…、オレの大事な妹を守ってほしい…!』


雅人くんはきっと、あのときのお兄ちゃんの言葉を思い出したのだろう。


沈黙のまま睨み合う、玲とRISEのメンバーたち。


わたしは、はぁとため息をついた。


「…もういいよ、玲」


そう言って、玲のブレザーの袖を引っ張る。


「玲も雅人くんたちも、ここが病院ってこと忘れてない…?大声出したら迷惑だよ」


ほらっ。

廊下にいる看護師さんや患者さんも、びっくりしてこちらに目を向けている。


「玲、もう帰ろ」

「いいのか?さっききたところなのに」

「うん。お兄ちゃんの顔が見れたから」


引け目を感じて視線をそらすRISEのメンバーの横を、わたしはなにも言わずに通りすぎた。