「やっぱり、なんか色っぽいことを期待してた?」
「ち、違います! ラーメンっていうのが、意外だっただけで」
「だって、まだ酒飲めねぇんだろ?」
それにしたって、ラーメン。ていうかこの人、さっきもひたすら食べていなかったっけ。
私を口説く気はないってことなのかな。それとも、親しみやすさを出すために、わざと気取らない店を選んでいる?
「未成年と一緒なら飲み直すってわけにもいかねぇし、それなら締めはラーメンだろ。ラーメン嫌い?」
「好きです」
あ、つい食い気味に……でも、ラーメンに罪はないわ。
「即答するほど好きってことね。ここから少し歩いたところに、ウマいラーメン屋があるんだよ。だから一緒にどうかなっていう、健全なお誘いです」
さっきまでの意地悪な顔から一変して、今度は優しい表情で浅尾さんが言った。
そんなふうに言われると、断れないじゃない。ラーメンだし。
「……まぁそれなら、ご一緒してもいいです……」
「あ、敬語いいから。苦手なんだよね、敬語を使われるの」
「分かりま……わ、分かった」
「んじゃ、行こうぜ」
とりあえず、体目当てではなさそう。……いや、そう思わせて油断させるタイプかもしれないけど。
安い女と思われるのだけは嫌。簡単に切り捨てられそうな関係なんて、望んでいない。ちゃんと私だけを愛してくれる人がいい。
でも、初対面でノコノコとついて行く時点で、すでに軽いと思われているのかな。そもそも、浅尾さんはどうして私を誘ったの?
隣で話したのなんて、ほんの数分なのに。どうして、ほかの子じゃなくて私だったんだろう。後ろをついて行きながら、悶々と考えてしまった。
「ごめん。オレ、歩くの速かった?」
浅尾さんが振り返って言った。その声色は、とても優しい。
「あ、ううん。このあたりはあまり知らないから、キョロキョロしちゃって」
「そう。じゃあ今度昼間に案内するから、いまはできれば隣を歩いてくんねぇかな。このへんは飲み屋が多いし、変な奴に絡まれると面倒だろ」
言い方はぶっきらぼうなのに、どうしてこんなに胸がドキドキするんだろう。知り合ったばかりの人に感情が揺さぶられるのは、なんだか少し怖い。
「ち、違います! ラーメンっていうのが、意外だっただけで」
「だって、まだ酒飲めねぇんだろ?」
それにしたって、ラーメン。ていうかこの人、さっきもひたすら食べていなかったっけ。
私を口説く気はないってことなのかな。それとも、親しみやすさを出すために、わざと気取らない店を選んでいる?
「未成年と一緒なら飲み直すってわけにもいかねぇし、それなら締めはラーメンだろ。ラーメン嫌い?」
「好きです」
あ、つい食い気味に……でも、ラーメンに罪はないわ。
「即答するほど好きってことね。ここから少し歩いたところに、ウマいラーメン屋があるんだよ。だから一緒にどうかなっていう、健全なお誘いです」
さっきまでの意地悪な顔から一変して、今度は優しい表情で浅尾さんが言った。
そんなふうに言われると、断れないじゃない。ラーメンだし。
「……まぁそれなら、ご一緒してもいいです……」
「あ、敬語いいから。苦手なんだよね、敬語を使われるの」
「分かりま……わ、分かった」
「んじゃ、行こうぜ」
とりあえず、体目当てではなさそう。……いや、そう思わせて油断させるタイプかもしれないけど。
安い女と思われるのだけは嫌。簡単に切り捨てられそうな関係なんて、望んでいない。ちゃんと私だけを愛してくれる人がいい。
でも、初対面でノコノコとついて行く時点で、すでに軽いと思われているのかな。そもそも、浅尾さんはどうして私を誘ったの?
隣で話したのなんて、ほんの数分なのに。どうして、ほかの子じゃなくて私だったんだろう。後ろをついて行きながら、悶々と考えてしまった。
「ごめん。オレ、歩くの速かった?」
浅尾さんが振り返って言った。その声色は、とても優しい。
「あ、ううん。このあたりはあまり知らないから、キョロキョロしちゃって」
「そう。じゃあ今度昼間に案内するから、いまはできれば隣を歩いてくんねぇかな。このへんは飲み屋が多いし、変な奴に絡まれると面倒だろ」
言い方はぶっきらぼうなのに、どうしてこんなに胸がドキドキするんだろう。知り合ったばかりの人に感情が揺さぶられるのは、なんだか少し怖い。



