聞けば聞くほど話が難しくて。
頭が混乱しそう。
つまり、
桐龍組の若頭の動きはタブーで、それを知らなかった桐龍組の組長は若頭を止めにきた。
そして桜夜組の縄張りを乗っ取ろうとした罰が何かしらの形でウチに帰ってきた……と。
そんな感じかな?
わかんないけど。
「神楽、羽瑠。何してる。帰るぞ」
その時だった。
身体がグラッとふらついたのは。
え……?
ほんの少し……鼓動が早い気がする。
「……は?」
異変に気付いた神楽さんが、あたしの身体を支えるように抱きかかえ、熱を計るようにおでこに手を当てた。
衣吹さんも振り返ったタイミングであたし達に気付き、駆け寄ってくる。
「羽瑠ちゃん薬盛られたの……!」
「いつですか。それは」
「えっと……30分以上前……!」