───じゃあ大きくになったら迎えに行くから、待ってて。



 うん。待ってるよ。ずっとずっと待ち続けるよ。



 ───これは約束の印だよ。



 おもちゃの指輪だよね。今も大事に持ってるんだよ。



 ───またね、茜。



 待って。行かないで。ねぇお願い!

 私も連れて行って!!

 紅くん・・・!!




 ヴーヴーと鳴るアラームの音で目が覚めた。

 朝起きた場所が自分の部屋だということに失望する。


 さっきまで紅くんと一緒にいられたのに・・・。


 夢現でぼんやりとしたままスマートフォンを手に取った。

 今日は1月17日。私の誕生日だ。



 ねぇ紅くん。

 大きくなったらっていつ?