「あなたが毎日話しかけてくれたから、私は話し方を忘れなかったんだと思う。でももう私の前に現れちゃダメだよ」 次会ったらもう見逃せないからね、と含みを込めて笑う。 こうして"鈴木真那"と言葉を交わせるのも最後だ。 私は鈴木真那のことが恋愛的には好きじゃなかったけど、人としては好きだったみたい。 まぁ未練を残されたら困るから言わないけどね。 「バイバイ」 颯爽と歩いていく私たちを、鈴井真那が憑き物がとれたかのような顔で見つめていた。