月詠会の人間全員に認められていようが認められてなかろうが私には関係ない。
私は紅くんの人となりを好きになったの。
あんなに真っ直ぐ気持ちを伝えてくれて、優しさに溢れた人なんて他にいない。
会長という立場は私にとって、かっこいいなって思うところであって好きになった理由じゃない。
「ならんと言っておるじゃろう!祖父の言うことが聞けないのか!」
私の発言に気分を害した時峯藤治が感情のままに怒鳴る。
ここで押し負けたらダメ。
例え嫌われようが、これだけは譲ってはならない。
「聞けません!」
私が叫んだ瞬間、発砲音が響いた。
一気に屋敷中が騒がしくなる。
方角的に正門がある方だよね。
「なっ、何事じゃっ!?」
「俺が見て来ます」
鈴井真那がすくっと立ち上がり大広間を出ていった。
時峯藤治に対してのアピールだろうか。



