本当は月詠会の若頭として、紅くんの最側近である朱雀が内定していること。
ただそれを公表してしまうと、年増もいかない紅くんより長年月詠会で活躍してきた朱雀の方が会長に相応しいと主張する勢力が出てきてしまうこと。
それ故に紅くんが会長と若頭を両立していること。
朱雀を会長に推そうとする勢力がまだ水面下に存在すること。
これは紅くんが月詠会全体に認められていないことを意味すること。
大まかに分けると、この4つのことを説明された。
「分かりましたか?」
「うん。ありがとう國光麹」
名前を呼ぶと「私のこともご存知だったんですね」と嬉しそうに笑い、元の場所に下がっていった。
この人にとって私は仕えるべき主人の大事な大事な孫娘なのだろう。
「これで分かったじゃろう。あやつはお前に相応しくない」
「いいえ、それを決めるのは私です。どんな立場であっても、私は紅くんが好きです」
当たり前だけど、國光の説明を聞いても私の気持ちは変わらなかった。



