夢と現実の狭間にいる、このゆったりとした時間が好き。
まるで世界でふたりきりになったかのように錯覚するから。
身体を起こした紅くんが窓の外を指した。
「ねぇ茜、今から海行かない?」
「! 行く!」
海はここに来て以来一度も訪れていない。
あっという間に眠気は吹き飛び、いそいそと身支度を始めた。
二人揃って海岸沿いを歩いていく。
月詠家本邸の裏側にある海岸は、位置が位置なだけにプライベートビーチ化していた。
私たち以外誰もいなくて、無人島に取り残されたかのように感じる。
「もう日没なのにまだ暑いね」
「ね。日傘持ってくればよかったかも」
夕日が眩しくて目がしばしばする。
手で影を作り、海面に目を向けた。
あんなに強い光を放っているけれど、私には水平線に沈んでいく度に太陽の命の灯火が消えていくように感じて儚く見える。
まるで世界でふたりきりになったかのように錯覚するから。
身体を起こした紅くんが窓の外を指した。
「ねぇ茜、今から海行かない?」
「! 行く!」
海はここに来て以来一度も訪れていない。
あっという間に眠気は吹き飛び、いそいそと身支度を始めた。
二人揃って海岸沿いを歩いていく。
月詠家本邸の裏側にある海岸は、位置が位置なだけにプライベートビーチ化していた。
私たち以外誰もいなくて、無人島に取り残されたかのように感じる。
「もう日没なのにまだ暑いね」
「ね。日傘持ってくればよかったかも」
夕日が眩しくて目がしばしばする。
手で影を作り、海面に目を向けた。
あんなに強い光を放っているけれど、私には水平線に沈んでいく度に太陽の命の灯火が消えていくように感じて儚く見える。



