嫉妬で泣く私なんか見られたくない。
きっと醜いに決まってる。
紅くんが佇むのが背中越しに伝わってきた。
「分かった、見ない。でも・・・そのままでいいから話を聞いてくれる?」
覚悟を決めたときの紅くんの声だ。
芯が通っていて心強い。
その声だけで後ろめたいことはないのだと分かった。
「・・・・・うん。聞く」
私が首を縦に振ると、紅くんが事実を淡々と話し始めた。
○
鈴井雛菜は一応俺の婚約者ではあったが、親が勝手に婚約したに過ぎず、顔すら見たことがなかったのでいないも同然だった。
茜に出会う前は愛とか恋とかに興味がなかったから、政略結婚だろうと月詠会のためになるなら何でもいいやと大雑把に考えていた。
その存在は茜にプロポーズしたときでさえ脳裏の片隅にもなかった。
あのときはただ、茜との関わりを断ち切りたくない一心で動いていたしね。
きっと醜いに決まってる。
紅くんが佇むのが背中越しに伝わってきた。
「分かった、見ない。でも・・・そのままでいいから話を聞いてくれる?」
覚悟を決めたときの紅くんの声だ。
芯が通っていて心強い。
その声だけで後ろめたいことはないのだと分かった。
「・・・・・うん。聞く」
私が首を縦に振ると、紅くんが事実を淡々と話し始めた。
○
鈴井雛菜は一応俺の婚約者ではあったが、親が勝手に婚約したに過ぎず、顔すら見たことがなかったのでいないも同然だった。
茜に出会う前は愛とか恋とかに興味がなかったから、政略結婚だろうと月詠会のためになるなら何でもいいやと大雑把に考えていた。
その存在は茜にプロポーズしたときでさえ脳裏の片隅にもなかった。
あのときはただ、茜との関わりを断ち切りたくない一心で動いていたしね。



