「よくわからないけど、死ぬとか、消えるとか、そういうことなんだと思う」
 つまり、なにが起こるのかよくわからないということなんだろう。交換階段を行った生徒が消えたり死んだりしていたら、その噂が真実かどうかだって闇の中だ。

「なぁんだ」
 私は苦笑いを浮かべて溜息を吐き出す。所詮、都市伝説や七不思議なんてそんなもんだ。話のどこかに穴があり破綻しているのだ。

「ちょっとだけ、面白かったけどね」
 私はそう言って笑ったのだった。