朝都が長い足を止めてくれた。
私の方に振り向いてくれた。
私と目が合った直後、驚いたように朝都の目がガバッと開いたけれど。
私が追いかけてきたことが、予想外だったからではないと思う。
多分、身の危険を察知したから。
私のもつれた足が、毛布の裾を踏みつけてしまい
「あっ、朝都……ごめんっ!」
私の体は前に傾き、もう自立は不可能な状況に。
「俺に突進してくるなって……うわっ!」
私を受けとめようと、慌て顔の朝都が手を広げてくれたけれど。
40キロ以上もある肉と骨の塊が勢いよく倒れてきたら、体を鍛えている朝都でも受け止めきれるはずがなくて……
……って。
あれ?
私の体が、屋上の冷え切ったコンクリートに叩きつけられてない。
足の裏がコンクリートを踏みしめ、ちゃんと立っている。



