ただ……
したくないわけじゃなくて……
俺にとってキスは、人生で初なんだ。
誰にも邪魔されない静かな場所で。
ちゃんと椿への気持ちを伝えて。
俺からリードしたいつーか……
目をつぶったままの俺。
心臓がバクバク。脈もドクドク。
総長らしく凛とした表情を保っていたいのに、もう手遅れで。
俺の顔はきっと、耳まで真っ赤に染まりきっているに違いない。
「ごめんね、朝都」
なにに対しての謝罪なんだよ。
「私のこと、嫌いにならないで」
うわっ、今から本当にキスするつもりなのか?!
待て、待て!
冷静になって落ち着け……
って……
あれ?



