恋神様に願いを込めて

はーこれこれ!


映画を見て感想をカフェで言い合って、そのあとはぶらぶらショッピング。


理想の王子様と定番だけどこんなデートがしたいってずっと憧れていた。



「あのさ、美羽ちゃん」


「ん?」



歩き疲れてレンくんとベンチに座ってクレープを食べていると、急に真剣な声で名前を呼ばれた。



「今日はすごく楽しかった。これからも美羽ちゃんと色々なところに行きたい。まだ出会って二日目だけど、好きなんだ。俺と付き合ってくれないかな…?」


「…え?ええ!?」



もしかしてもしかしなくても、これって告白…?



「返事は急がなくていいよ。考えてくれるかな?」


「あ、う、うん…。考える…」



頭がついていかなくて、そう返事するので精一杯だった。





「おい」



ぼーとする頭で家の前まで着くと、下から声がした。