恋神様に願いを込めて

「ええ、構わないわ。それで、どんなことで悩んでいるのかしら?」



早速本題に入ると、女子生徒はなぜか隣の友達と目配せをしてからわざとらしく泣き真似をし始めた。



「付き合ってる彼氏が浮気してそうで…。この間知らない女の子と腕を組んで歩いているところを見たの。彼氏に聞いてみてもはぐらかされるだけで…。でもあれは絶対に浮気してる!それでも彼のことが好きだから、別れたくもないの…。私、どうすれば…」



このパターンの相談なら今までにもされてきた。


大体勘違いか、本当に浮気かの二択だからそれをしっかり確かめる必要がある。



「そうね…。別れたくないなら、まずはしっかりと話し合うことが大切だと思うわ。もしかしたら妹とか親戚とか、勘違いの可能性もゼロとは言い切れないしね。それでももし浮気だとしたら、これからどうしたいのか二人でよく話し合って決めていくといいわ。その人といて苦しむくらいなら、別れる選択肢も考えておいた方がいいかもね」


「なるほどー!やってみる!」



女子生徒はさっきまで泣いていたというのに元気よく返事をして、立ち上がった。



「ありがとねー永野さん!早速今日彼と話してみるよー!」


「ええ、頑張って」



女子生徒はそのまま友達と教室を出て帰っていった。


なんだか拭いきれない違和感というか胸騒ぎがしたけど、それがなんなのかはわからなかった。





「ちょっと永野さん!」