恋神様に願いを込めて

生徒会長をやっているくらいだからもっと真面目で近寄りがたいイメージだったのに、本当の佐野くんは話しやすくてたまにからかってきたり生徒会の仕事中でも隙を見てサボったりと子どもみたいな部分もあって、あとよく笑う人だった。



「誰だって疲れたら逃げたくなりますよ。先輩だってサボったこと一度や二度くらいあるでしょ?」


「私はないわよ」


「そっか、初恋もまだなピュアな先輩がサボったりなんてしませんよね」


「もう、そのネタはいいっていつも言ってるでしょ!」



佐野くんは笑いながら「わ、やば。先輩が怒っちゃった」と言って立ち上がった。



「じゃ、そろそろサボりバレちゃうので行きますね」


「ええ、私も今から相談の依頼が入っているから」



佐野くんとわかれて廊下を一人で歩く。


なんだか一人になった途端、急に静けさが目立つ。



佐野くんと過ごせる放課後も、あと何回だろう…。



「あ、来た来た。永野さん」



教室に行くと、依頼者の隣のクラスの女子はすでに座っていて、その隣には友達らしき人もいた。


別に一対一と決めているわけではないけど、基本的に相談する時はみんな一人で来るから友達連れなんて珍しい。



「あ、友達も一緒にいるんだけど大丈夫ー?」