恋神様に願いを込めて

「…馬鹿みたい」



どうしてこんなに素直で可愛くない私なんかに、いつも優しくしてくれるんだろう。


五十嵐は出会った時からそうだった。





「あ、落合さん?隣よろしくねー」



ぼーと窓の外を眺めていると、荷物を持って隣の席に座った五十嵐が、にこーっと満面の笑みを向けてきた。



「よろし…」


「えーん大和と離れたぁ!休み時間のたびにそっち行くからね!」



よろしく、と挨拶をしようとしただけなのに、クラスメイトの女子が間に割り込んできて私をきっと睨んできた。



「てかぁ、大和の隣落合さんなんだー?大和かわいそうだね。落合さんって口悪いから気をつけなね!」



一応女子の方はヒソヒソ話しているつもりなんだろうけど、丸聞こえだ。


まあそれも慣れているから別になんとも思わない。


昔から気持ちを伝えることが苦手で、つい思ってもないことまで言ってしまったり相手を嫌な気持ちにさせてしまったりして散々嫌われてきたから。



今更誰に何を思われたって…。



「大丈夫だよ、落合さんは優しい人だから」