恋神様に願いを込めて

「ふっ、あはは。その人のドラマ見てるよ。かっこいいよね」


「え、本当…!?」



桜庭さんは目をキラキラとさせて身を乗り出してきた。



なんだ、桜庭さんって全然可愛い人じゃん。


充希先輩が惚れたのもわかる。素直で可愛くて、守ってあげたくなるような女の子だ。



「傘、ありがとね。先輩待ってるだろうし、早く行きなよ」


「うん!」



桜庭さんに手を振ってから、借りた傘を広げる。



「あ、結芽花ちゃん!俺も入れて!」



突然後ろから五十嵐が傘の中に入ってきて、思わず転びそうになる。



「な…っ、ちょ、勝手に入らないでよ!」


「まあまあ。てか、桜庭さんと話してたね。何話してたの?」



五十嵐に傘の柄を取られ、強制的に相合傘をすることに。


あまりの距離の近さに、せめて離れようとするのに五十嵐はグイグイと近づいてくる。


ち、近い…!