夕食の際、男は、また隣室の男と鉢合わせた。

「今日は賑やかでしたね。」
 少し嫌味を交えたつもりで言ったところ、男にもそれが分かったようで。

「うるさくして、すみませんでした。」
 と恐縮したように、軽く頭を下げられた。


「色々と、渡されたものがあるのですが、一人では食べきれなくて。良かったら、手伝ってくれませんか。」

 スマートな誘い方に、男は、それくらいの迷惑料は受け取ってもいいだろうと、隣室の男の部屋に入った。

 広い間取りだということは知っていたが、実際に入ってみると、男の部屋の二倍ほどは広く感じる。その壁一面に、メッセージカードや写真、子どもの工作のようなものが飾ってあった。