後輩くんはいつも私と一緒にいたい

「えっと……」



私がこのガムを好んで買うのを知ってる人は、
限られていた。



それが男の人となれば、
本当に1人か2人くらいのもの。



まさか。



私は目の前の彼の顔を
まじまじと見上げた。



まさかまさか。



私が自分の胸が大きく膨らむのを感じながら、
思い浮かんだ名前を口に出そうとした。



しかしそれを制するかのように、
彼は私の手を取るなりそこにガムを握らせ、



「じゃあまた後でね、先輩」



とやや不敵な笑みを最後に残し、
そのままコンビニを出て行ってしまった。



残された私はというと、
ただただ呆気に取られて
その場に立て尽くすしかなかった。



そして確信する。



あれは、玄野くんだ。