姫を追放された私は一筋の光に救われた

「真麗奈」


「なぁに?雪菜お姉ちゃん」


「試合に勝ったから貴方にお願いを聞いてもらうわ」


「いーよ。なんでも言って?」


「貴方はこの先もMoonの姫でいること」


「ハァ?冗談ならよそでやってよ!」


「冗談じゃない」


真麗奈は今まで私を傷つけてきた。

蓮を選ぶために私を蹴落とした。なら、最後まで蓮の責任を見るのは真麗奈、貴方じゃないの?


「貴方はMoonの姫よ。自分で姫になるって決めた以上、ゼウスに入ることは許されない。貴方はMoonの姫としての自覚をもちなさい」


「なっ……!雪菜お姉ちゃんのくせにナマイキ!!」


「真麗奈」


「な、なによ」


「貴方はMoonの姫。Moonの総長が落ち込んでるなら、それを支えるのが姫の役目。
それを忘れちゃダメ」


「ぅ……」


「凪さん。早く病院に行きましょう」


「そう、だな」