「嬉し泣きか?雪菜は涙も甘いんだな」


「っ!?」


私の涙を指ですくいとって、そのまま舐める凪さん。その仕草が反則レベルでカッコいい。


「Moonから酷い事を言われた分、俺が嬉しい思い出で埋めてやる。これからは俺と幸せになろうな」


「凪さん。さっきからズルすぎます」


私だけがもらってばかり。私も凪さんに恩返しがしたい。


「私、リベンジマッチ頑張りますから。
だから近くで見ててください」


「ずっと見てる。誰よりも近くで」


復讐は悪いことだと、そう思っていたのに。これは私が幸せになるためのリベンジマッチ。

蓮にだけは負けたくない。応援してくれている凪さんのためにも。