姫を追放された私は一筋の光に救われた

「逃げる気!?」


「逃げるもなにもリベンジマッチで女のテメーがオレに勝てるわけないし。やるだけ時間のムダ」


「っ……」


このまま終わりたくない。せっかく凪さんに勇気をもらったのに……。


本当は怖かった。でも、リベンジマッチをしないと、この怒りはおさまらない気がした。


自然と怒りがなくなった、なんて嘘。ホントウはすごく怒ってる。悔しくてたまらない。


今まで自分の立場を守るために、私は姫として利用されていた。そんなの、あんまりだ。


「元姫からのリベンジマッチは断れない。それはゼウス組から受け継がれてる決まりだ。そんなことも知らないなんて、Moonの総長ってのは頭が悪いんだな」


「な、凪さん……」


「鳳凰凪!?三年は自由登校なのに何故学校に?そもそもゼウスは顔出ししないのが条件のはず。学校はMoonに任せたはずだろ!?」


「……」


開いた口が塞がらないとはまさにこの事。

どうして凪さんがここに?


それに蓮は何故、凪さんを知ってるの?


ゼウスは顔出ししない?
学校はMoonに任せた?

二人は一体なんの話をしているの?