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「...............っ、え、ここ、」
大河くんの、
メモに書かれた場所に来てみると。
目の前にあるのは........................
──────教会。
昔、まだ大河くんが、
施設にいたとき、憧れて見上げた場所だ。
(どうしてここ............?)
そう心の中で思っていると。
「風子っ!」
バーンッ!と、
教会のドアを開けて私を呼ぶ大河くん。
「ひぇっ、たっ、大河くん!?」
なんの前触れもなく、
出てきた大河くんに、思わず声が漏れた。
と、同時。
「.........っ、来ないかと思った、」
安心した声を出しながら、
──────ギュッと、抱きしめられた体。