サマーフェスティバルが終わった。夕方片付けに入った。まだ暑い。朝都は手芸部の教室へ行った。戸は開け放たれていた。
 「大川さん」
 と、朝都。
 「ああ」
 ち、ユキ。
 「見回り」
 と、朝都。
 「そう」
 と、ユキ。
 青春の香りがした。ユキはいっぱい汗をかいていた。白い肌が美しく光っていた。