一同は野いちご神社についた。結構大きい神社だった。
 結構人がいた。一同は野いちご神社に入った。お父さんは腕時計を見た。「うん、11時前か。まだまだだな」
 「おい、お神酒があるらしいぜ」
 「向かいの酒屋だろう」
 と、中年くらいの男が言って、歩いて行くのがみえた。
 お父さんがそっちを見た。
 「お父さん、どうやら、飲めるみたいですね」
 と、冬。
 「え、まあ」
 と、お父さんは片手を後頭部にやった。
 「よろしかったら、飲みに行きますか」
 と、冬。
 「ええ」
 と、お父さん。
 「もお、お父さん」
 と、チセ。
 「はははは」
 と、お父さん。
 「君たちはここで待ってなさい。20歳未満だからね」
 と、お父さん。
 「はい、お父さん」
 と、高瀬君。
 「じゃあ、行こうか冬さん」
 「はい」
 二人は行った。
 お父さんと冬は遠くへ去った。
 「悪魔」
 と、女子の声がした。
 高瀬君はうつむいた。
 「あ、悪魔が神社来てる」
 と、子供の声。チセが悪魔と呼ばれてることは近所でも有名になっていた。
 「お前は神じゃない」
 と、おばさん。
 「あ、高瀬君が悪魔といる」
 と、女子。
 「まだこの世にいるのか」
 高瀬君はこぶしを握った。
 「はらえたまえ」
 と、またやじ。
 「ここは神の御前だぞ」
 「黒田さんの魔力は神さえ凌駕するのか。かっこいいなあ」
 と、高瀬君が大声でいった。
 「いや、何言ってるの。私ってなんなの」
 と、チセはか細い声でいった。
 高瀬君は片手を後頭部にやって笑った。
 「ははは」
 チセも笑った。
 「ははは」