黒田チセは幼いころよりいろいろ見えていた。幽霊とか妖精とか。
 暗い茶色の髪に真っ赤な目をして、不気味だった。
 チセは野いちご学園高等部に入学した。
 そこで待ち受けていたのはいじめだった。橋本ここな、という同級生の女子がいた。その()に「悪魔」と、あだ名をつけられた。橋本ここなは、淡い茶色の髪の美少女であり、その()が皆にチセを「悪魔」と呼ぶよういった。
 チセは皆に「悪魔」と言われる日々をおくった。