着いてすぐにショッピングモールの外観に息を呑む。さすがは、流行りを兼ね揃えている大型ショッピングモール。

 中に入ると開放的な作りになっていて、流行りのお店やレストランも数多く揃っている。

 とてもじゃないけれど、一日では見終わることはできなそうだ。

 さっそく仁田先生オススメのイタリアンが食べれるというレストランへ向かう。

「亜矢ちゃん、こっちだよ」

 さりげなく私の手を握る仁田先生にときめいてしまう。でも、多少ふらついてしまう体質からか、手を握ってくれてた方がありがたい。仁田先生の誘導で無事にイタリアンが食べれるレストランに着いた私達は端の席に座りコースを頼む。

 まずは牛肉のカルパッチョがくるらしくソワソワしている私とは違い、仁田先生は、

「財布の中に百万入ってたんだけど、亜矢ちゃん入れた?」

 ーー疑いの眼差しを私に向けてきた。