憧れの街で凄腕脳外科医の契約妻になりました。



 看護師と仁田先生が主導で亜矢の検査を進めてくれ、カテーテル検査により、より精密に亜矢の脳内にある脳動脈瘤を調べる。

 手術内容を決める当日、今日は亜矢のお義父さんとお義母さんはベリが丘へとやってきた。初めてのベリが丘の街をこういった経緯で足を踏み入れさせることになったことを本当に悔しく思う。

「和登くん、どうか亜矢をよろしくお願いします」

「はい。亜矢さんの脳動脈瘤は非常に難しいところにできており、脳の骨を外し、外側から脳動脈にクリップを掛けて内側に抑え込むという、開頭クリッピング術が難しいです。コイル塞栓術も血液が流れてしまう可能性があり、再手術のリスクも高いです」

「で、では……どうする、と?」

「通常は経過観察で破裂の恐れがないかどうか見ていくんですが、カテーテル検査をしたところ、脳動脈瘤が難しい形になっており、通常より薄いことが判明しました。正直言って破裂の恐れが高いです」

 当たり前だが、お義父さんとお義母さんはなんとも言えない表情で固まっていた。

 亜矢はどこか諦めているような、そんな目をしている。