離婚届は俺が預かり、診断結果が正式に送られてくるまで、俺は亜矢の脳動脈瘤の治療法をどうしたらいいか考えていた。
脳動脈瘤の治療法は大きく分けて三種類ある。
カテーテル治療のコイル塞栓術、開頭クリッピング術、そして近年増えつつあるフローダイバーターステント治療。
カテーテルのコイル塞栓術は脳動脈瘤が破裂しないようにコイルで閉栓する手術だ。
血管内にコイルを通して治療するため、神経や他の血管に触れることはないが、脳動脈瘤に万が一血液が流れてしまった場合、再発、再手術のリスクが高い。
また、開頭術は傷も残るし、神経や血管に触れないように慎重にクリップを掛ける必要がある。
フローダイバーターステンレス治療はそもそも大きさが10ミリ以上な上に、手術できる条件が厳しいから不可能だ。
難しい場所に脳動脈瘤ができている亜矢の場合は、選択肢は自動的に一択に絞られる。カテーテル治療のコイル塞栓術。だが、これすらも非常に厳しい。亜矢には手術のメリット、デメリットを話したところ、全て俺に任せると言ってくれた。
大きさは見たところ約6ミリほど。
――――手術方法はもう、これしかない。



