「 で、高遠(たかとお)先生はどんな人がタイプなんですか? 」


あぁ、苦手だ。
肌寒い冬の季節も、この時期にやたらと入る飲み会も、
飲み会の席の下世話な話題も、何もかもが苦手。

苦手過ぎて一年を通して飲み会は全て断り続けていたら
年末の忘年会だけでも、と押しに押されて
半ば無理やり連れてこられた。

・・・私なんかが居なくても、十分盛り上がるでしょうに。

「 だから、特にないですって 」

「 え~~~つまんない!じゃあ逆に苦手なタイプはありますか? 」

「 ~~~もう 」

面倒くさい。
喉まで出かかった言葉をグッとビールで喉の奥へと流し込む。
さっきから飲んでやり過ごそうと三杯目。

・・・・だめだ。全員の視線は私に向いたまま、話題も変わらない。

無意識に小さくため息がこぼれた。