沢山落としてますよと、優しく声をかけると、何枚もの朱色の華絵を手渡した。アリガトウとちぎれそうな小さなカタコトが聞こえ紅く染まるハンケチーフがぽとりと地面に落ちた。喋らなくていい。アナタはnezasaさんですか?とマサキが聴くと少女はこくりとうなづいた。
コレは『華絵 彼岸花』ですか?と聴くとぶんぶん首を左右にふった。
習作ですか?と聴くと、少し首を傾げ、間をおいてからこくりとうなづいた。ボクの名前はマサキです。左肩に居るのが相棒のちうです。と自己紹介を始めた。