そんな中、他のクラスの女子にお願いをされた。

「それとなく、涼の好きな人を聞いてよ。」と言われた。
私は複雑な心境だった。
『涼の好きな人・・・』
知りたいけど、それと同時に失恋。
敢えて知らずにいた方が幸せだと思った。

でも、私は断れなかった。
「教えてくれるかな?まぁ、聞いてみるけど」
そう伝えた。

そして悩んだ末、私は聞くことにした。
失恋を受け入れる覚悟もできたし、
『友達も大事!!』
そう思ったのだ。

チャンスは訪れた。
理科室で実験をすることになったのだ。
グループは出席番号順で同じだった。

理科の実験中は、初めは先生の説明だか、
あとは各グループで行う。

先生の説明が終わり、実験が始まった。
私は普段かかない手汗をかいていた。

緊張していたのだ。

ある程度、実験が進んだところで、
グループの他のメンバーが隣のグループに行ったりしていて、2人になった。