縁結び−変わる勇気をくれた君と、秋の風―


「佐敷さん、今日は何してるかなーって思って…」


「私?いつも通り、お掃除中でしたー!ごめんね、変わり映えしなくて。」


「いや、別に何か面白いことをしてないかなって期待してたわけじゃないんだけど笑」


「そう?あ、そうだ!髪型、昨日みたいにしてみたよ。」


「うん、さっき後ろ姿見た時に気付いた。綺麗にできてるよ。可愛い。」


「あ、ありがと…」


相変わらずストレートに褒められると照れくさくなってしまう。


俯いていると、大地が「あのさ」と憧子に声をかけた。


「また御守り買いたいんだけど、いい?」


「うん!もちろん、いいよー。どうぞ。」


社務所の方へ大地と一緒に向かうと、御守りスペースの前に2人並んで立った。


「この前は良縁守りを買ってたね!効果あったってことかな?」


「うん、めちゃくちゃあった!おかげで1週間で一気に友達増えた!佐敷さんが選んでくれた御守りって効果めちゃくちゃ出るのかも。」


「そう言ってもらえて嬉しい!御守り、どんなのがあるか結構ちゃんと勉強してるんだよー、実は。」


「そうなんだ!じゃあさ…」


大地は一呼吸置いてから、口を開いた。