ホストに恋して破滅した私ですが、高級キャバ嬢になってイケメンオーナーから愛されています。

本名の日奈子から日奈だけとって、それをカタカナにしただけの簡単な名前。
それでも源氏名をもらった瞬間になにか日奈子の中に芽生えるものがあった。

ここでは日奈子でなくてもいい。
その開放感が広がっていく。

「よろしくねヒナちゃん」
日奈子が源氏名をもらったことで安心したのか、マキ以外の嬢たちも笑顔見せてくれた。

てっきり新入りは阻害されるものだと思っていたからこれで心配はなさそうだ。
「ヒナはしばらく雑用係になる。店のことはマキに聞いてくれ」

「は、はいっ」
今日からすぐにお店に出るのではないと知り少しだけ拍子抜けする。

だけどこんな高級店では入りたての新人をすぐさま店に出すようなこともしないのだろうと納得した。
「それじゃ、ヒナちゃんには店の掃除からしてもらおうかしら」

マキがそう言い、ヒナを連れて奥へと向かう。
更衣室の手前の扉を開けると、そこには掃除道具が入っていた。

「まず床掃除からね」