匠先輩からの指示に従うように、葵先輩は私と肩を並べて校庭を歩いた。
時刻は六時を過ぎ、校内に残っている生徒もまばらだった。
「最優秀賞……もらえてよかったですね」
「別に。賞なんて最初からどうでもいいし」
と言いつつも、葵先輩の声は心なしか弾んでいた。
あれだけ一生懸命作ったものが評価されたら、嬉しいに決まっている。
表彰式でハニワの名前が呼ばれた時、私まで誇らしい気持ちになった。
「あの……。ショーは終わっちゃいましたけど、時々は第三被服室に遊びに行ってもいいですか……?」
「何言ってんだよ。晶はもうハニワの一員だろ?」
葵先輩は呆れながら、私の鎖骨を指さした。
そこには葵先輩が作ったクマさんリボンが、自分の存在を主張するように誇らしげに揺れていた。
仲間だと認めてもらえた嬉しさで、口元がもにょもにょと緩んでいく。
(どうしよう!)
胸がドキドキしすぎて苦しい。
ショーはとっくに終わったはずなのに、心臓が落ち着かない。


