(あ、れ?パニエが……!)
先週の試着ではシンプルなスカイブルーのパニエだったはずなのに……。
今見ると、パニエには可愛いミニテディベアがいくつも縫いつけられていた。
"私みたいにデカイ女子がクマ柄の可愛いリボンをつけても、みっともないだけなんです!"
(葵先輩、私が言ったこと覚えてたんだ……!)
まるで、これなら恥ずかしくないだろう?と語りかけられているみたい。
「葵のサプライズは成功した?」
同じく衣装替えを済ませた匠先輩が、ステージにやってくる。
私はゆっくりと頷いた。感激で目が潤み出す。
でも、泣いていたらもったいない。
二着目は匠先輩と一緒にランウェイを歩く。
衣装替え後の演出は、匠先輩が最もこだわったところだ。
メンズライクのスタイルから一転し、女性らしい華やかさを身に纏った私をエスコートするのは、格子柄のスーツスタイルの匠先輩だ。
スカートを履いていない匠先輩はまだ見慣れない。
でも、どんな格好をしていても匠先輩は匠先輩だ。


