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ファッションショーの本番当日。
この日は授業のない土曜日。
会場となる第一体育館でのリハーサルを終え、女子控え室にやってきた私はワナワナと震えた。
控え室には見渡す限り、人、ひと、ヒト!
私と映奈先輩が座るスペースもないくらい、人で溢れかえっていた。
私は思わず後ろに立っていた映奈先輩に尋ねた。
「この人達、みんなショーに出演する人ですか!?」
内輪の発表会だと聞いていたのに話が違う!
「堀内学園の服飾部っていったら、世界で活躍するデザイナーを何人も輩出してきた超名門じゃん。部員も百人以上いるし、発表会はいつもこんな感じだよ?」
映奈先輩は当然とばかりに言ってのけた。
(百人以上!?)
部員数だけ聞けば、数ある文化部の中でもトップクラスだ。
「で、でも!第三被服室はいつも葵先輩達しか……!」
会話が噛み合わない理由に合点がいったのか、映奈先輩はポンと手を打った。


