「進捗はどうだ?」
「あと、ひと息ってところだな。細かいところを調整したら、最後の仕上げにとりかかる」
「これで完成じゃないんですか?」
二人の会話に違和感を覚え、首を傾げる。
目の前にある洋服達は、以前葵先輩に見せてもらったデザイン画と瓜ふたつだった。改めて仕上げが必要なものは見当たらない。
葵先輩は匠先輩に目配せするも、私の頭をポンポンと軽く叩いた。
「途中でデザインを変更したんだ。どう変更したのかは、本番までのお楽しみな」
この感じだと匠先輩は、既に変更内容を知っているようだ。
(私がハニワのメンバーじゃないから……?)
一ヶ月間一緒に頑張ってきたのに、ここにきて仲間外れにされて、私はちょっぴり悔しい思いをした。


