初恋リメイク!


 ◇

 放課後になり、私は借りたジャージを返しに第三被服室へ足を向けた。
 葵先輩は今日もテーブルの上に布を広げていた。
 匠先輩はそのかたわらで自販機で買った紙パックのオレンジジュースを飲んでいた。

「晶ちゃん!」

 匠先輩は私がやってくると、二パッと無邪気に笑いかけてくれた。

「借りていたジャージを返しにきました。どうもありがとうございました」
「別に……いつでもよかったのに」

 葵先輩に洗濯を終え、綺麗に畳んだジャージを手渡すと、今度は匠先輩に向き直る。
 そして、スカートのポケットにしまっておいたリボンを取り出した。

「あと、このリボンなんですけど、やっぱりお返しします」
「え!?なんで?気に入らなかった?」

 匠先輩の表情がにわかに翳っていく。
 私は慌てて弁解した。

「いえ!全然そういうことじゃなくて!私には……ちょっと合わないっていうか……」
「俺の作ったリボンのどこに不満があるんだ?教えてくれ」

 葵先輩は作業の手を止め、会話に加わってきた。
 真っ直ぐな眼差しには、ものづくりにかけるプライドが垣間見える。