ほんとうに、あのときどうするのが正解だったんだろう。
 大空に彼女がいること知ってても珠莉に協力すべきだったの?
 部活の子たちが言うように大空とは距離を置いたほうがよかったの?

 今のあたしには頭を抱えて深くうつむくことしかできない。
 ウソなんかついてないのに、みんなから悪者扱いされて。
 好きだったバレーもできなくなって。友だちだった大空とも近づけなくなって。
 わかんない。わかんない。もうどうしたらいいかわかんないよ……!

「ひとつ、いい方法がある」
 あたしの話を聞き終わった露原先輩が、静かに口を開いた。
「いい方法!?」
 この絶体絶命の状態で? いったいどんな?
 あたしは息をのんで先輩の言葉を待った。
 先輩は、あたしに自信まんまんといった感じでニカッとほほえむと。
「オレとつき合ってるってことにしたら?」