「魔法ってこーいうこともできちゃうんだ…」
壁だけじゃなく床にまで。
ずっと残るものじゃないから、お絵描きし放題。
いいなあ…。
私もいつか使えるようになりたいな…。
「扉も大きい……」
ようやくたどり着いた、大きな魔法陣が描かれた両開き式のドア。
【class.S】と表記されていることから、ここで間違いはなさそうだ。
特待生クラスになると入り口から違うんだ…。
ぎこちなく伸ばした手、両手で押し開けようとしたときだった。
《ストップ》
「へっ?」
《昨日の滑り台、どうだった?まずはその感想から聞かせてくれる?》
「……すべり、だい…?」
これはルス先輩の文字じゃない。
彼の魔法じゃない。
光の文字ではなく、今度はピキピキと結晶が飾られた氷の文字。
そして、滑り台、と。



