「ここの階段の先……だよね、Sクラスって…」
言われたとおり、お昼休み。
立ち止まったガラス造りの螺旋階段前にて。
この階段に埋め込まれた魔法は、一見すると一般的な段数だとしても、登っていけば気づけば最上層に到着していると噂があった。
そもそもこの階段前にやって来ることができたのもまた、私が突然手にしてしまった謎の権力のおかげ。
「わ…!ながっっ!」
そして登ったあとに待ち受けていたものは、両側に絵画が飾られた長すぎる廊下。
迎えてくれるひとつひとつの顔は、聖アヴィス魔法学校を卒業して上級魔法士になった卒業生たちだという。
歴史ある学校だとしても、数えられるほどしかいない。
それがこの世界の厳しさを物語っていた。
《やあ!元気?》
「っ!!ぎゃーーー!!」
《ははっ、そんなに驚かないでって》
「だだだっ、だってっ、絵っ、絵が動いた…!しゃべってる……!」
額縁のなか、さっきまで真顔で写っていた人物画に笑いかけられる。
これも遊び程度に練り込まれたカラクリ魔法だと。



