ローサさんすごい睨んでたな…。
余計なことを言うなと。
アレフくんにとってのアネモスは友達で、家族で、生きているんだと。
そこには“魔法”という概念など存在しないのだ。
「とりあえずアネモスを呼んでみるしかなくない?やっぱりそーいうことはちゃんと本人から聞かないとさ。ねえ、ルス」
「そうだね。ただ、からかったりするのはぜったいダメだよみんな」
「ええ、なんで。アネモスが熱風だなんて、めちゃくちゃ面白いのに」
「いいから。わかった?」
はいはいと、ハオさん。
いつも何かと勘のいいルス先輩は、どうにもこの時点で気づいていたっぽいのだ。
その他の私たちは、もう少し先で理解する。
「アレフ。たしか魔法でアネモスを擬人化できたよね?それ、できる?」
「…最近はやってないから時間かかるかもだけど、」
「やってみて」