「ずっとあなたのことを見てたよ」
「……ガリ勉メガネって呼ばれてたところも…?」
「…まじで?俺の可愛い娘を??そんなやつパパが半殺しにしてや───」
「ちょっとシド…!娘に危ない言葉を教えてどうするの!」
こんなふうに笑う人たちだったんだ。
こんな顔をする人たちだったんだ。
記憶にはなくとも感じるものが幸せだった。
「なにもないところで転んじゃうし…」
「「やっぱりか……」」
「…………」
やっぱりかって言われるのもちょっと…。
ここは私の魔法のなかだと言っていた。
できることなら、ずっとずっとここにいたいけれど。
やっぱり私は、なにかとても大事なことを忘れているような気がする。
「江架」
少しだけ、屈みこまれる。
お父さんとお母さん、ふたりして私に目をしっかりと合わせてきた。



