「お。ちょうどいい実験台みっけ」
「……え?───わあ…っ!?」
つるっっ。
今度は校舎を出ただけ。
出ただけで、なぜか滑った足場。
「ぎゃああああーーー!!!だれっ、なにこれーーー…!!!」
まるで大きな滑り台。
流れるままに、私の身体はぐんぐん校門へとMAXスピード。
「あははっ、滑り心地はどうーー?俺の造形魔法、なかなか楽しいでしょ?」
「こわいこわいっ、すっごい滑る……っ!!うわーーっ!!」
「褒め言葉ありがとう。じゃあまた明日」
シュンッと吸い込まれた、校門ゲート。
「うわあっ!ぎゃっ!!」
気づけばあたりは見慣れた森のなか。
魔法で作られたワープをくぐって、放り出されるみたく地面に打たれた身体。
「………なに……、もう……」
普通でいい。
変わったことなんか、なくていい。
お願いだからこれ以上、平凡を壊さないでもらいたい。
立ち上がって、とぼとぼ帰宅する。



