「……ハオさん?」
そんななか、ただ地面を見つめていた1人。
とうとう声をかけてしまった私に、ハオさんはそれでもうつむいたまま。
「ハオさん、具合とか…わるい?」
「…えっちゃん」
「……?」
訴えかけてきている。
ハオさんの目が、私に言葉なき思いを。
「なんだ、今になって怖じ気づいたのか」
と、ローサさん。
彼女が何かを言えば、いつものハオさんであれば同じように返す。
「…そうじゃない、けどさ」
しかしハオさんはハオさんらしくないほど、なにかをずっと考えこんでいるようだった。
「…ローサちゃんは、怖くないの」
「…………」
「だって……死ぬかも、しれないんだよ」
今更なにを言っているんだ、とは、ローサさんも言わない。
誰にだって怖さはある。
あって当たり前なんだ。
ハオさんが抱えた本当の部分は見えなくとも、ローサさんは変わらず答えた。



